ダラスの中心市街地のエッジ。グリッド状の街路と周辺部の街区制の接点にたつ、ロレックスのカスタマーセンター。敷地の高低差を解消するため、またダラスのトラフィックから建築を守るために、ガラスのタワーは、石垣の基壇で守られている。石垣は、日本の城に用いられていた穴太(あのう)の石積みの技術で積まれ、その技術を引き継ぐ穴太衆の職人の手で、アメリカの花崗岩を用いて建設された。



上部のガラスのタワーは、敷地が接する2種類のグリッドを調停するようにして捻れが与えられ、スパイラル状に空へと消えてゆく。ダラスの強い日射しを避けるために、水平のルーバーがタワーを覆い、木のテクスチャーを持つこのルーバーは、ガラスのタワーに温かい質感を付与し、ダイナミックな捻れを強調している。


